コピー機選びはA2 A3 A4?どの紙まで選ぶべき?
それぞれのコピーサイズのメリットとデメリット
今までコピー機をオフィスに置いたことがない場合、コピー用紙の大きさはどのくらいまで用意しておくのが望ましいのか、イメージが湧かないかもしれません。
オフィスで働いた経験があるなら、最低でもA3用紙までは印刷できる規格のものを選ぼうと考えるかもしれませんが、全く使わない大きさのものまで用意するのは予算の無駄遣いです。
逆に、ポスターやパネル印刷が必要なデザインオフィスなら、A2サイズのプリンターだけでなく、手書きイラストを簡単にA2サイズでコピーできる機器が欲しい場面に遭遇することもあるはずです。
この記事では、コピー機でよく使われる用紙について、A2~A4までのサイズにおけるメリット・デメリットをご紹介します。
A2用紙まで使えるコピー機のメリット・デメリット
A2用紙は一般的なオフィスユースのコピー機では用いられないことが多く、A2サイズをフルカラー印刷できるコピー機のモデルはごくわずかです。
ただ、大きいサイズを頻繁に印刷する業種であれば、別につなげた専用プリンターを使うよりも取り扱いが便利になりますから、導入する価値は十分ありそうです。
大きいサイズの印刷物を自前で作成できるのは大きなメリット
A2サイズの印刷が可能なコピー機を使えば、大きいサイズの印刷物を簡単に自前で作成できます。
サイズ感としては「新聞1ページのサイズ」と同等であるため、ポスター・パネル印刷の用途に適しています。
デザインオフィス・広告代理店など、専用のプリンターを用意して大きな印刷物を仕上げるケースは多いと思いますが、印刷に時間がかかったり、専用のインクが必要になったりと、少し手間がかかるのが難点です。
また、もともとA4サイズのイラストを引き延ばしてA2サイズで印刷したい場合などは、スキャンしたデータを大きくして印刷しなければならず、これも時間がかかります。
他の用紙サイズをコピーする感覚で、拡大・縮小印刷ができるコピー機を使えるなら、作業はその分早くなりますし、操作も楽です。
大きなサイズの印刷物を、スピーディーに作りたいなら、導入を検討してもよいでしょう。
使用頻度がある会社・ない会社とで利用価値が変わる
A2サイズの用意がある機種の導入を検討する場合、実際にA2サイズの印刷頻度が多いのかどうかが重要です。
どのくらいの使用頻度があるのかは業種・会社の事情によっても異なりますが、一般的なオフィスワークを想定する限り、そう多くはないでしょう。
一見使う頻度はほとんどなさそうなスーパーマーケット・野菜直販所などでも、野外イベントなど人の目に触れるイベントを数多く行うなら、A2サイズの潜在ニーズはあるかもしれません。
逆に、デザインオフィスでも主にデータのやり取りで話が終わるなら、あえてプリンター・コピー機に投資しなくても問題ないはずです。
建築設計・機械設計といった設計関係の業種であれば、全体図を大きく印刷して各箇所の説明をするケースも多いことから、A2サイズが必須になる職場もあります。
購入する前段階で、自社の事情をじっくり勘案してから、導入機種を検討しても決して遅くはないはずです。
そもそも探そうにも機種が少なく、リース料が高くつく
A2サイズのコピー機は、大きいサイズだけしか印刷できないわけではなく、小さなものならB5・はがきサイズの印刷も十分可能です。
しかし、この仕様を探そうと思っても、なかなか機種が見つからず選択肢が少ないというデメリットがあります。
また、A3サイズのリース料に比べて、A2サイズのコピー機はリース料が高くなりがちです。
オプション込みで月2万円以上というケースもざらにあり、中古品を購入した方がかえって安上がりだという意見もあります。
良い機種を選びつつ、ランニングコストを安くするためのリサーチが必要な分だけ、手間がかかることは覚悟しなければなりません。
A3用紙まで使えるコピー機のメリット・デメリット
続いては、オフィスでは一般的に見られる、A3用紙まで使えるコピー機のメリット・デメリットについてご紹介します。
A2・A4サイズ対応のコピー機と比べた時に基準となるモデルのため、これといって大きな特徴はないと言えるかもしれません。
ただ、A4サイズより大きめの印刷物が急に必要となった際、すぐに対応できるスペックを用意していると安心できます。
普段使いとしてA3サイズを使うオフィスはもちろん、そうでない場合でも「何かあった時の備え」として用意したいサイズ感です。
オフィスユースでは一般的なモデル
A3・B4・A4・B5の4サイズが揃ったコピー機は、どのオフィスでもよく使われていて、しかも使い勝手に優れています。
おそらく、オフィスユースではA4サイズの印刷が最も多いものと思われますが、ちょっとした用途で大きめのサイズを印刷したり、社内規定に基づく資料作成の都合上B4以上のサイズを使ったりする時、安心して印刷・コピーができます。
サイズ感が大きくなれば、印刷物1枚あたりの情報量を増やすこともできますし、より見やすい資料が作成できます。
トレイを変えるだけで印刷・コピーが素早くできるのは、オフィスワークにおいては効率的な機能と言えます。
オフィスワークを専門に行う部署を設ける予定があり、なおかつ印刷物のサイズ規格が社内で統一されていないなら、とりあえずは無難な選択肢としてA3サイズまでが用意されたモデルをリースしておくとよいでしょう。
パンフレット・集計表の作成が容易になる
オフィスユースにおける印刷物について考えてみると、各種資料・通達・FAX送付状のように限られた用途がほとんどで、あとはその内容の違いで区別されます。
しかし、必要なサイズ感は用途によって変わり、限られた紙面に限られた情報を載せるパンフレット・細かい数字を乗せる集計表などは、やはり紙面が小さいよりも大きい方が好まれる傾向にあります。
A4サイズ以下の用紙で情報を増やそうとすると、その分だけ枚数も増え、かえって読みにくくなってしまいます。
読む側・見る側の視点に立って考えると、やはりA3サイズの用意があった方が、色々と融通が利くはずです。
事業規模によってはオーバースペック
業種や事業規模によっては、A3サイズを使う場面がないケースもあります。
少人数の生徒を相手にする学習塾や、ほとんど印刷物がないインターネット主体のやり取りを行うオフィスであれば、あえて大きなサイズの用紙を用意する理由がありません。
コピー機を用意する場合、自社でどこまでコピー機に依存するのか、あらかじめ把握した上で準備を進めた方が費用を減らせます。
どうイメージしてもA3用紙を使う場面が現段階でないのなら、より小さなモデルも検討した方がよいでしょう。
A4用紙まで使えるコピー機のメリット・デメリット
A4・B5といった小型紙の印刷が主になるコピー機は、A2・A3用紙モデルと比べて安く手に入ります。
また、小ぶりなサイズ感から設置も難しくなく、小さなオフィスなら必要十分の働きを見せてくれます。
ただ、一般的なオフィスユースでできることが、A4サイズ規模になると途端にできなくなることもありますから、事前に用途を定義しておかないと、後々買い替え・乗り換えの必要性に迫られます。
どのくらいの期間、自社でA4サイズのコピー機を使い続けるのかも想定しながら、購入・リースを検討しましょう。
個人事業主・小規模事業者クラスなら必要十分
日本の商取引において、A4サイズは基本的なサイズ感として広く認知されており、一般的な書類のやり取りに限って言えば全く問題ないと考えてよいでしょう。
契約書も、数枚のA4紙を製本テープで止めれば簡単に作れますし、資料も文字やデザインを工夫すれば十分情報を表現できます。
また、普段から情報のやり取りで紙をあまり使わない業種なら、コピー機・複合機に対する投資をそこまで気にしなくても、ビジネスは成立するでしょう。
社員を雇わない・雇ったとしてもごく少数の場合は、まずはA4サイズの用意から検討してみると、備品にかかる費用を減らせます。
価格帯も安く場所を取らない
機能が限定されている分、A4サイズモデルは価格帯が相対的に安く、サイズも小さい傾向にあります。
よって、オフィス全体が狭かったとしても、柔軟に配置ができます。
その他、意外な利点としては、印刷速度の速いモデルがあることです。
もちろん、大規模オフィス仕様のスピードに比べれば劣りますが、それでもストレスなく印刷ができるのは大きなメリットです。
収容枚数が少なく、急な大型印刷に困る
A4サイズ用紙が最大のコピー機は、コンパクトな分収容枚数が少ないため、こまめな用紙交換が必要です。
そこまで印刷枚数が多くなければよいのですが、複数枚を一度に印刷したい場合、意外と手間がかかるので注意しましょう。
また、特別な事情でA3クラスの大型印刷が必要になると、わざわざコンビニまで出向いて拡大印刷することになるかもしれません。
頻度が増えてくると、いよいよ買い替え・乗り換えを検討しなければならないため、ビジネスの規模をどこまでにするのかは入念に考えておいた方がよいでしょう。
この記事のまとめ
「印刷用紙のサイズ」からコピー機選びを考えるという視点は、意外とリース契約の際に見落としがちなポイントです。
A2サイズのコピー機があったことを知らなかった人も、ひょっとしたら多いのではないでしょうか。
オフィスに配置する人数によっては、コピー機を2つ配置しても違和感はないため、特に大きなサイズを印刷できるコピー機は中古品で用意して、一般用途のものはリース契約する方法も選べます。
コピー機をリースする際は、どのようなサイズの文章を、どのくらいの頻度で印刷するのか、事前に考えておきましょう。