コピー機と複合機。似ているようで実は違う?
それぞれの特徴や違いと、メリット・デメリットを解説

  • 2019.11.01
  • 2020.01.31

コピー機の基礎

コピー機と言えば、いわずと知れた多くの人が日々活用している機器です。
しかしながら、「コピー機」と一言で表されますが、その内情は非常に細かくわかれています。

コピーに限らず今では印刷関連もコピー機と呼ばれる事もあってか、実際にコピー機の導入を考えようと思ってもなかなか違いがわからなかったりします。

今の一般社会において、大きく分ければ3つの呼び方が定着しています。

  • コピー機
  • 複合機
  • プリンター

多くはこの3つのどれかに属しますが、多くの人は家庭用のいわゆるプリンター以外はあまり馴染みがありません。
オフィスやコンビニに機器はあったとしても、それは使っている身としてであって、買ったり導入するという経験がある人は多くありません。

そのため、いざ独立したり、支店を増やそうとした際に、オフィス向けコピー機や複合機を導入しようと思っても、経験がない人の場合、よく戸惑ってしまう事も多いのです。

今回は、まずは基本としておさえておきたい、このコピー機と複合機、そしてプリンターの違いについて簡単にまとめておきたいと思います。

コピー機についておさらい

コピー機は正式名称では複写機と呼ばれます。
その名の通り、紙にコピーするための機器で、最も普及している機器であり呼び名になっています。

後述する複合機の元であり基盤となっているため、名称通り基本的には機能としてはコピーに特化したものになります。

しかしながら、このコピー機がコンビニ各社に置かれて社会に馴染みがでてきました。
なにかと必要になったりする保険証や免許証のコピー、大学やオフィスの資料をコンビニでコピーする姿は今では日常的にありふれています。

しかしながら、そんなただコピーするための機器だったコンビニのコピー機も、年々進化して、今ではコピーだけに留まらず様々な機能が付属した機器へとパワーアップしています。

代表的なところでは、コピーだけでなくFAX機能が盛り込まれていたり、スマホのデータやメモリカードのデータを印刷したり、クラウドを使ってデータを転送しての印刷など、コピー機というくくりからは外れた機能が多々盛り込まれています。

そのため、本来はこういった機能を持った機器類は後述する「複合機」と呼ばれていました。
ですが、コンビニではこれらの機種をコピー機と呼んでいるため、今ではコピー+αできる機器類もコピー機と呼ぶ事が一般的となり、コピー機と複合機の違いがあやふやになっているのが実情です。

元はコピー機=コピーしプリントする機能を持つものという認識でしたが、上記のような経緯があってか、今ではコピーやプリンタ、FAXなどの複合機のこともコピー機として呼ぶ事が多くなっています。

また、オフィス向けの機器では、当然ながらただコピー機能だけをするための機器類を求める方は少数で、一般的にはコピー+αの機能が付いた複合機の事を指します。

しかしながら、機能は複合機を意味しつつも、呼び名は一般的に定着したコピー機という名前で提示されていることが多いので注意しましょう。

複合機についておさらい

複合機とは、先に書いたコピー機の機能を元に、オフィス向けとなる機能を追加した機器を言います。
よく使われる機能としては、最も代表的な機能としては下記のようなものが挙げられます。

  • FAXの送受信
  • スキャン機能
  • パソコンやスマホのデータを読み取ってのプリンター機能

また、今の複合機には無線機能なども付けられているため、同じWi-Fi環境内であれば、データを転送して印刷といった事も可能になり、昔のようにケーブル類で複合機とパソコンを繋ぐ必要性はなくなっています。

さらに機能なども年々高機能になってきているのと、最近ではスマホがある生活が当たり前になった事もあり、スマホで色々とできる事が増えてきています。

FAXの内容をPDF化してスマホに自動転送して確認するといった事などの、ペーパーレスのための機能や環境に配慮されたり機器は非常に高機能化しています。

プリンターについておさらい

複合機の機能でも記載していますが、パソコンやスマホからのデータを印刷する機能を主にプリンターと言います。
一般的にはプリンターというと、家電量販店で売っている家庭用向けのイメージが強いかもしれません。

実際、家庭用プリンターを持っているという方は多いでしょうし、年賀状印刷や何かのラベル印刷などに使ったりする方も多いはずです。

複合機のプリンター機能と、プリンター専門の機器での大きな違いはやはりその印刷機能になります。
使われるインクの種類が違い、プリンター機器では多くが4色~6色のインクを使う事によって、複合機などではなできないような精密な印刷をすることができます。

オフィスユースとしてイメージを挙げるなら、複合機のプリンター機能の主な使い道としては、パワポなどで使った資料の印刷、プリンター機器での主な使い方としては、ポスターなどの印刷などに適していると言えます。

プリンターは基本的にはその元となるデータをPCやスマホなど別の機器から受け取って印刷するとなりますので、プリンター単体でどうこうする事は基本的にありません。

プリンターというとやはりイメージとしては家庭用というイメージが強く、またオフィスユースでも業種が限られ、あまり一般的に使われる事はありません。

どれが良いかはケースバイケースも業務利用なら「複合機」

今ではコピー機と複合機の明確な違いがあやふやになってきてはいますが、いわゆるオフィスユース、ビジネス用途として考えた場合、導入すべき機器類は複合機となります。

呼び名はコピー機となっていますが、その実態は複合機で、主なそれぞれの役割と用途を考えれば下記のような表になります。

呼び名はそれぞれありますが、実際に使う用途として考えれば下記の通りです。

コピー機複合機とほぼ同じ
複合機企業・事業主で主流
プリンター特定の業界向け

簡単に言えば、コピー、印刷、FAXなどを普通に活用するなら複合機を導入する。
そこに、綺麗にカラー印刷する必要性がある業務であれば、プリンターの導入も考える必要がある。というのが答えになります。

複合機には非常に多くのメーカーから様々な機種が出ていますので、企業や事業の規模によって、自分の必要な機能を選べば無駄なコストもなく使う事が可能となります。

小規模な事業主の場合は家庭用プリンターだけでいける場合もある

一般的なオフィスユースにおいては、やはり複合機の導入は必須とも言える状況ですが、1人法人やIT系の事業主で小規模などの場合は、家庭用プリンターなどで代用できる事もしばしばあります。

特にIT系の個人事業主や小規模法人などで、クライアントもIT系同士の場合は、そもそもお互いがペーパーレスで進む事なども多くあります。
資料はチャット系ツールで送付し、お互いがそれを見ながら商談などもよくあります。

場合によっては印刷するのではなくタブレットにデータを表示して見せたり、PCからデータをプロジェクターに映せば資料の印刷が必要ありません。

また、FAXなども送受信を今では機器がなくとも、パソコン上で設定して送受信を行う事ができるものも多々あります。

自分の事業が紙を使う文化があるのか、また印刷する頻度がそれなりにあるのかなど、自分の事業とクライアントやお客様との兼ね合いなども考えてどのタイプを導入するかを選ぶようにする必要があります。

この記事のまとめ

意外と知ってるようで知らないのがコピー機や複合機とプリンターとの違いです。
特にコンビニ業界でコピー機が置かれるようになり、機能がどんどん発展し追加されたことで、よりややこしくなってしまっています。

しかしながら、今ではオフィスや業務利用においては、ほとんどコピー機=複合機というのが実情で、ほとんどこれ1択と言っても過言ではありません。

プリンターは自分の用途に必要であれば別途、プリント機能に特化した機種を導入するというのが一般的な流れになります。

どれを選ぶかを大事ですが、その前にまず、自分達の仕事や業務において、どんな機能が必要であるかを改めて知っておくのも大切です。
場合によっては、他の機能は別ツールを使えば家庭用プリンターだけでまかなえる可能性もあります。

コピー機などは家庭用プリンターと違って安い買い物ではありませんから、しっかり考えて無駄のないようにしておきましょう。

  • 公開日:2019.11.01
  • 更新日:2020.01.31

テーマ:コピー機の基礎

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