コピー機のトナーの廃棄方法について。
回収は自分かメーカーか?その注意点や方法について
コピー機をリース契約した場合、基本的にトナーの廃棄方法についてチェックすることはありません。
しかし、中古機や家庭用複合機を購入した時は、トナーを自分で廃棄しなければならない場合があります。
各自治体で、トナーはそのまま燃えないゴミの扱いで捨てることができず、多くの場合は別の方法で廃棄しなければなりません。
そのため、初めてトナーを廃棄する場合、誰に・どのように頼めばよいのか分からないことも珍しくありません。
ただ、トナーの廃棄方法は複数存在しており、廃棄自体もそれほど難しい手続きを必要としません。
この記事では、コピー機のトナーの廃棄方法についてご紹介するとともに、注意点も合わせてお伝えします。
使用済みトナーの廃棄はどうすべきなのか
自社で使用済みトナーを廃棄しなければならない場合、具体的にはどのような方法があるのでしょうか。
以下に、主な方法をご紹介します。
メーカーに回収してもらう
メーカーが提供している純正トナーを使っているなら、空になったトナーカードリッジはメーカー側で回収してくれます。
回収方法は主に2通りで、全国の拠点に持ち運ぶか、メーカーに送付するかを選ぶことになります。
より具体的な回収方法は、各メーカーにより異なります。
専用の回収箱を取り寄せた後、その箱に入れた状態でなければ受け付けてもらえないケースもありますから、事前に手順を確認しましょう。
トナー販売業者に持って行ってもらう
ネット経由などで、トナーを専門に販売している業者からトナーを購入している場合は、その業者に回収をお願いする方法があります。
多くの場合、各社のサイトをチェックすると回収方法が載っているため、所定の手順に従って回収をお願いしましょう。
廃棄を依頼するにあたり、費用は発生しないお店が多いですが、念のため処分費用が発生するかどうかも確認しておくと安心です。
家電量販店の回収ボックス(ポスト)に入れる
大手家電量販店を訪れると、入口付近にトナーやインクカードリッジの回収ボックス(ポスト)を見かけることがあります。
このボックスに、使い終わったトナー・インクカートリッジを投函すれば、処分が完了します。
この方法のメリットは、処分する際に費用が発生しない点です。
一方で、どのお店にも必ずあるわけではありませんから、利用する場合は回収ボックスがあるかどうかも含めて事前に調査しておきましょう。
不用品回収業者に相談する
本来、コピー機のトナーを専門に取り扱っているわけではありませんが、例えば他にオフィスで不要なものが発生した場合は、不用品回収業者に相談してみましょう。
様々な不用品を種類問わず回収してくれるため、複数の回収依頼がある場合は検討してみたい方法の一つです。
ほぼ何でも回収してくれるので、コピー機・複合機の回収と一緒にトナーの回収を依頼してもよく、自ら運搬する必要もありません。
デメリットとしては、回収ボックスに投函する場合などに比べて料金がかかるので、多少処分費用を多く見積もっておく必要があります。
ベルマーク財団を介して回収してもらう
小学生がよく集めている「ベルマーク」ですが、実は使用済みのトナーカードリッジにはベルマーク点数がついています。
使用済みインクカートリッジは5点、使用済みトナーカードリッジが50点となっています。
回収を依頼する方法ですが、ベルマーク財団から専用の回収箱を請求して、箱の中がいっぱいになったところで回収センターに連絡を入れ、回収依頼を行います。
その後、ベルマーク点数が発行され、点数証明書が送付されます。
産業廃棄物扱いで回収を依頼する
上記にあげた方法のいずれも選べなかった場合、産業廃棄物扱いで回収を依頼する方法があります。
トナーを家庭用ごみと一緒に廃棄することはできないので、各自治体が指定する産廃業者に回収を依頼します。
業者によっては、トナー粉が残留しているとNGを出される場合もあるため、事前に公式サイトなどを確認して、回収が依頼できるかどうかを確認しておきましょう。
そもそも、自社でトナーって廃棄するもの?
コピー機のトナーを自社で廃棄するケースは限られており、一般的には保守メンテナンスの一環として、サービスマンがトナーを交換・回収してくれます。
よって、オフィスの複合機に用いるトナーに関しては、基本的に自社で廃棄を検討することはありませんし、逆に自社で安いものを購入・交換するとトラブルが発生するリスクがあります。
カウンター保守契約を結んでいれば、サービスマンが交換してくれる
一般的に、リース契約を結んだ際は「カウンター保守契約」を結びます。
カウンター保守契約を結ぶと、一定の期間にどれだけの枚数を印刷したのか、コピー機に搭載されているカウンターをサービスマンが定期的にチェックしてくれます。
その際に、使用済みのトナーと新しいトナーを交換してくれるため、ユーザー側が特に廃棄方法について考える必要はありません。
トナー交換について似たような契約形態としては、トナーの交換ごとに料金が発生する「トナーキット保守契約」があげられます。
スポット契約・年間保守契約などの場合は実費負担となる
リース契約時の保守契約は、先にあげた形態以外の契約形態もあります。
修理が必要になったら都度メンテナンスを依頼するスポット契約・年単位で契約を結ぶ年間保守契約では、トナーは実費負担となります。
カウンター保守契約・トナーキット保守契約を結んでいる場合、使用できるトナーは純正品に限られます。
しかし、スポット契約・年間保守契約では、ユーザーが自由にトナーを選べるため、格安トナー・リサイクルトナーを選ぶこともできます。
新品が届くリース契約を結んでいる場合、基本的に心配は不要
簡単にまとめると、新品のコピー機が納品されるリース契約を結んでいるなら、コピー機のトナー廃棄方法について気にする必要はありません。
なぜなら、ほとんどの場合はカウンター保守契約も同時に結ぶため、トナーの管理さえしておけば、新しいトナーの補充・使い切ったトナーの回収をサービスマンが行ってくれるからです。
リース契約×カウンター保守契約の場合は、まず自分たちでトナーの破棄を考えることはないと言えます。
中古機であっても、カウンター保守契約・トナーキット保守契約を結んでいるなら、トナー廃棄を自力で行う機会はまずないものと考えてよいでしょう。
注意点としては、トナーキット保守契約を選んでいる場合、トナーに保守料金等が含まれている分だけ金額が高いことです。
もし、金額が高いからといって安いリサイクルトナーを自力で補充してしまうと、その後の保守サービスが受けられなくなってしまう可能性があります。
リサイクルトナーは、コピー機に合うものでないと負担をかけてしまうケースがあるため、それが原因でコピー機が故障した場合、無償修理は受け付けてくれないものと覚悟しましょう。
自力で購入・廃棄しなければならないケースとは
カウンター保守契約・トナーキット保守契約を結んでいる限り、トナーの廃棄を自力で行う必要はないと分かりました。
一方で、自力でトナーを購入・廃棄しなければならないケースもありますから、自社が以下の内容に該当するようであれば、先にご紹介した廃棄方法を覚えておく必要があります。
中古機を購入していて、カウンター保守契約等を結んでいない場合
会社で使っているコピー機が中古機であり、なおかつカウンター保守契約・トナーキット保守契約を結んでいない場合は、自力でトナーを調達・交換・廃棄しなければなりません。
サービスマンは、修理には来てくれますが、同じタイミングでトナーの交換は行ってくれません。
手に入れる方法はいくつかありますが、トナーの残量を見計らって通販で購入するのが便利です。
オフィス用品を販売しているネットストアをチェックして、自社で使用しているメーカーに合致したトナーを購入しましょう。
家庭用複合機で対応している場合
オフィス仕様のモデルに比べて、一回り以上サイズが小さい家庭用複合機を使用している場合、そもそも保守契約を結ばないことが一般的です。
万一不具合が生じた場合、メーカーに機器を預けなければならないため、時間と手間がかかります。
当然ながら、トナー交換にサービスマンがやって来ることもありませんから、自分で機器に合うトナーを用意しなければなりません。
ただ、販売店・機種によっては安いものを選べますから、本体が故障さえしなければ経済的です。
リサイクルトナー・格安トナーを使っている場合
コピー機に用いられるトナーには、大きく分けて以下のような種類があります。
- 純正トナー
- 海外純正トナー
- 汎用トナー
- リサイクルトナー
リース機で広く用いられているのが純正トナーで、メーカーの保証があり品質も安定していますが、価格は高めです。
海外で用いられている純正トナーは、価格が純正トナーよりも安い傾向にあります。
それよりも安い価格でトナーを手に入れようとすると、メーカーブランドがついていない分だけ価格が安い汎用トナーを選ぶことになります。
ただ、製造会社によって品質はまちまちで、メーカー保証の対象外となります。
もっとも経済的なのがリサイクルトナーで、使用済みとして回収されたトナーカードリッジに、新しいトナーを詰めて販売したものです。
リサイクル品であることからエコな一面もありますが、トナーが合わないとコピー機本体がトラブルを起こしてしまう可能性があり、こちらもメーカー保証の対象外です。
トナーに関しては、必ずしも安いものを買うことが得になるとは限らない点に注意が必要です。
この記事のまとめ
新品をリース契約している、中古品を購入してカウンター保守契約・トナーキット保守契約を結んでいる場合は、基本的に自社でトナー廃棄の手間をかけることはありません。
しかし、それ以外の条件でコピー機を利用しているなら、何らかの形でトナーを購入・廃棄しなければなりません。
ただ、トナーの廃棄方法は複数存在しており、自社の都合に応じて比較的自由に選ぶことができます。
誤って家庭用ごみとして廃棄しないよう気を付けて、廃棄方法を決めておけば、悩むようなことはないはずです。
くれぐれも、手続きを踏むのが面倒だからといって、不法投棄やルール違反に走ることは控えましょう。