コピー機の故障や修理などの保守について
どんな内容でもできるのか、土日も無料で対応?

一般的に、コピー機が故障した場合の修理については、別途料金が発生しないものと理解されています。
それは、大半のリース契約で結ばれている保守契約が「カウンター保守契約」というもので、月額費用が発生するタイプの契約だからです。

あらかじめ、修理・対応にかかる費用を見越して契約を結んでいることから、契約者の多くは安心してサービスマンに修理等を依頼します。
しかし、契約者の希望がすべて無料で叶えられるわけではなく、場合によっては有償対応となるケースもあります。

飲食業系など、土日に営業しているオフィスも少なくありませんから、曜日問わずメンテナンス対応しているかどうかも気になるところです。
この記事では、コピー機が故障した際の修理や普段の保守・メンテナンスについて、基本的な内容・曜日も含めて一部有料になるケースをご紹介します。

コピー機の保守契約は、どこまでの保守メンテが対象なのか

一口に保守契約といっても、複数の契約形態があり、それに応じて料金が発生する状況も変わってきます。
ただ、カウンター保守契約を結んでいる限り、ほとんどの不具合には対応してもらえると考えてよいでしょう。

部品やトナー交換は基本は無償対応

代理店・メーカーなどのフリーダイヤルに電話すれば、業務用コピー機で使う部品・トナーの交換は無料となります。
会社によっては、あらかじめ交換時期を定めて、定期的にトナーを交換できる体制を整えているところもあります。

サービスマンと連絡が取れる状況であれば、直接サービスマンに連絡してトナーを交換してもらうよう頼むこともできます。
もちろん、部品の不具合についても対応してくれますから、特殊な使い方をしていない限り、ほとんどのことは無料で対応してくれるものと考えてよいでしょう。

平日・営業時間内なら、サービスマンは無料対応

もともと、サービスマンの派遣に対してお金がかかる印象を持つ人は少ないと思いますが、平日で営業時間内の依頼であれば、原則として無料対応となります。
ただし、夜遅くに不具合が発生した場合は、翌日対応になることもあります。

サービスマンの対応にお金が発生することはめったになく、一般的な使い方をしているうちにパーツが劣化したなど、コピー機を利用する中で想定の範囲内であれば、別途修理料金が発生することはありません。

カウンター保守契約の場合、コピー機のカウンターをチェックするためにサービスマンが来てくれるケースを除いて、故障などトラブルが発生してからの対応依頼となります。

注意したいのが会社の立地で、離島をはじめとする交通の便が十分でないところは、そもそも派遣の対象外となっている場合があります。

とはいえ、こういった場合は契約前に確認できる話ですし、そういった事情ならお互いにトラブル回避のため契約前にしっかり確認をしているはずですから、対応してもらえる地理的な範囲は事前にチェックしておきましょう。

電話対応はフリーダイヤルの範囲で解決できれば無料

一部の例外を除いて、多くのメーカー・代理店はフリーダイヤルでつながるようになっているため、電話する段階で料金が発生することはありません。
契約者が依頼する際に、負担がかからないような仕組みができているため、気軽にコールセンターへ電話することができます。

電話だけで解決できるのか?と思うかもしれませんが、実は会社にサービスマンが顔を出さなくても解決できる問題は少なくないのです。
ちょっとした設定のトラブルや、新しいコピー機の使用方法に対する疑問など、口頭で解決できるケースは多いものです。

フリーダイヤルがつながる限り、積極的に利用して、不明点を素早く解消したいものです。

気になる対応してもらえる範囲と無償・有償対応について

一般的な使い方をしている限り、保守・メンテナンスは問題なく受けられるでしょう。
しかし、サービスマンを呼ぶタイミングや時間帯・自社独自の使い方をした結果による不具合など、対応してもらえるかどうか分からないケースも往々にして存在します。

続いては、サービスマンにはなかなか直接聞けない「無償でのイレギュラー対応範囲」について、気になるところをご紹介します。

土日の対応について

コピー機の故障で困る状況の一つに、土日での対応があります。
基本的に、オフィスの営業日は平日が前提となっているため、土日の対応は有料となっているケースが多く見られます。

コピー機メーカーの大手のひとつ、「リコー」を例にとると、土日の対応に関しては、サービスオプションが設けられています。
受付対応時間に関しては、通常プランで土曜日が含まれているものの、夜間には対応しておらず、日曜日も加えるとオプション料金が追加されます。

年中無休で稼働しているオフィスであれば、24時間・365日対応のプランを選んでも意味があるかもしれませんが、そうでないなら土日を稼働日にしない方が費用節約になるでしょう。

極端な話、毎月オプション料金を支払うよりも安く、新しいコピー機をリースするという選択肢も選べるため、費用対効果の面で疑問を抱くユーザーも少なからず存在しています。

時間帯の融通について

コピー機の保守サービスは、基本的に時間帯が決まっています。
平日の9:00~17:00(18:00)といういわゆる多くの企業の営業時間帯を設定しているメーカー・代理店が多く、そこに土曜日が追加されているケースも見られます。

言い換えれば、それ以外の曜日・時間帯は原則として対応していないことを意味しており、夜遅くや朝早く・日曜日に対応して欲しいと思ったら、オプションを追加しなければなりません。

ただ、金曜日にサービスマンの派遣を依頼して、どうしても土曜日にずれ込ませたくないような場合などは、信頼関係が構築できていれば来てくれることもあるようです。

また、都市部と地方で対応に差があることも考えられます。
意外と地方の方が時間がかかると思いきや、大都市や都市部の方が時間がかかるといったケースも多くあります。

なぜなら、大都市圏では、どうしても企業数も多いため、対応に割ける人員に限界があることから、対応件数が根本的に対応人数を超えてしまうと、物理的に対応ができなくなってしまいます。

そのため、会社によっては翌営業日まで待って欲しいと言われることは珍しくありません。

それに対して地方では、顧客の絶対数が少ないこともあってか、故障などが重なることもそれほどないため、多少遅くても車を飛ばしてくれる代理店もあります。

全体的に、曜日や時間のイレギュラー対応は、サービスマンとの信頼関係がモノをいうケースが多いので、普段から丁寧な対応を心がけているかどうかが重要と考えてよいでしょう。

基本的な使い方とは違う操作を行った場合について

ある日突然、コピー機から異音が鳴り響くと、使っている人は当然焦ります。
これが経年劣化によるものならよいのですが、中には操作の間違いや特殊な使い方をしたことが理由で、問題が生じているケースもあります。

使う側が、問題のある使い方だと自覚していなかった場合は、サービスマンから今後気を付けるように言われた後、大きなダメージでなければそのまま修理してもらって終了となるでしょう。
しかし、指摘を無視して同じ使い方を続けていると、最終的に有償対応となる可能性もありますから、無理な使い方はできるだけ避けるようにしましょう。

その他、有料になるおそれのあるもの

サービスマンの対応は、原則として「経年劣化」・「月~金(土)」・「9:00~17:00(18:00)」という条件の下で無償となります。
信頼関係やオプションの内容によっては、夜遅くであっても対応してくれる場合があることも分かっています。

しかし、サービスにつき無料・有料を分けるのは、それだけが理由ではありません。
顧客側が依頼した内容・カウンター保守契約以外の契約形態によっては、別途料金が発生する可能性があります。

過失によって有料となるもの

コピー機保守のコールセンター・サービスマンは、経年劣化に伴う故障の修理や、基本的な設定に関する対応を行ってくれます。
しかし、それはあくまでも通常の使用方法・コピー機に関することだけが対応範囲であって、それ以上の内容に関しては顧客自身で対応しなければなりません。

例えば、オフィスの移動に伴いコピー機を引越ししたケースです。
業者に移動を頼むのがもったいないからといって、社員だけで移動させた後で不具合が見つかってしまうと、その後の修理は有償となります。

その他、社員の不注意によってコピー機を損傷した場合も、日常的な使用とは認められななければ、有償を覚悟しなければなりません。
コピー機は非常に繊細な機械ですから、普段からできるだけ丁寧に使用することが、寿命と無料対応の機会を増やすものと覚えておきましょう。

コピー機にもたれかかってしまい、コピー機に負担をかけておかしくなったり、飲み物をこぼしたり、つまづいたりしてコピー機を支えにしたため、その衝撃でおかしくなったりなど、意外と普段の行動などからも不注意などからの故障に繋がるケースというのはあるので注意が必要です。

依頼内容によって有料となるもの

コピー機の故障に関する対応が主となるサービスマンですが、各種設定に関しては、対応してくれる範囲が限られています。
コピー機側の設定は対応してくれても、直接コピー機とは関係ない箇所の設定を行う場合は、無料対応の範囲から外れてしまいます。

例えば、新規に購入したパソコン側の設定や、ルーターの不具合の調整をサービスマンに依頼したとしても、それは畑違いの話です。
もちろん、こういった依頼に対応できる人も見つかるかもしれませんが、別途料金が発生することを覚悟しておきましょう。

契約形態によって有料となるもの

保守メンテナンスにつき、別途料金が発生しないかどうかは、契約形態によっても変わってきます。
トナーの交換ごとに料金が発生するコピーキット保守契約の場合は、トナーを交換しない限りは保守料金も無料です。

ただ、修理の都度まとまった料金を支払うスポット契約の場合は、どのような対応でも基本的には有償となります。
年間保守契約は、消耗品が有料となっていることがありますから、こちらも長い目で見ると料金が発生する機会は多いでしょう。

カウンター保守契約を結ぶことが多いですが、しっかりと自分の契約形態を確認しておきましょう。

この記事のまとめ

一般的な契約形態で、一般的な使い方をしている限り、コピー機の故障・修理に関して別途料金が発生することはありません。
しかし、曜日や時間に融通を利かせたい場合は、その分オプションで料金が発生します。

土日営業が必須の業種・オフィスであれば、有事の際のスムーズな対応とランニングコストを比較して、有利な方を選ぶことになるでしょう。
逆に、ほぼ土日は営業しないものと分かっている場合は、あえて高いお金を支払わないという選択肢もあります。

また、特殊な使い方をした場合・自分たちの過失により故障してしまった場合も、別途料金が発生します。
こちらは注意すれば防げるトラブルですから、マニュアルに従って作業ができるよう、社内周知を徹底することが大切です。

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